成長期、私は常に歩く
彼は無名の期間がほとんどなかった。
『明日に向かってハイキック』と『製パン王キム・タック』を経て、彼の人気は急上昇した。国民ドラマと呼ばれた『製パン王キム・タック』が、日本フジTVで放映され、『新韓流スター』にも浮上した。
しかし、俳優ユン・シユンの相次ぐ上昇を予告したドラマ『私も、花』は賑やかなスタートとは異なり静かに幕を下ろした。
短い時間で天国と地獄を行き来する気持ちはどうだったのだろうか?
「私は20～30年分の愛を早くにもらった人でしょう。
それ分長い間、恩返しするのが義務だと思います。
歩みは気にしない。作品がうまくいくことも、できないこともあって主演ではなく、助演で残るかもしれませんが、続けて歩かないといけない人です。
止まらずに常に歩かないといけないです。
歩かなければ重心だけでも前の方に出している必要があります。
それだけ考えてます。真面目に行こう。最後まで行こう。長く行こう。
恩返ししよう！」
芸能界は連日嵐が絶えないのに、彼は『台風の目』のように穏やかで落ち着いている。精神修養をしているかと思ったら実際に「登山と読書、そして宗教生活」を着実にすると言う。
「登山は確かに役立ちます。週に3、4回ずつ、一ヶ月を着実に登ったら体力が非常に良くなりました。徹夜の撮影が続く現場で<あの子は疲れもない>という言葉を聞けば気持ちが本当に良いです。
体力がないと精神力も強くなりませんので。私にとっては登山が最高の運動です。」
彼は最近、ボクシングを始めた。そして英語の本も買った。
「体を鍛えて、一つの言語を征服する」のが久々に得た休息期にしたいことだ。
「男じゃないですか。体力は自分がありますが体にはまだ自分がありません。
体の限界を克服すると、その中でもう一つの自信が出てくると思います。
人が何で自信感を持つことができるだろうか?という質問に対する一つの答えです。
青年から男へと成長することは年齢ではなく、自信感の大きさですからね。」
彼は自分をよく知っている。自分の最大の武器は誠実だが、立ち止まる美学をまだ知らない。力を抜いても格好いい人になることを彼は望む。
「しかし、今は違います。そんな未来を得るために、今はずっと歩かなければならない時間です。」
成熟期、根強い男は揺れない
人は知っている分を見て、見る分言う。
歴史書、箴言、常識など分野を問わず読書を好む特別な趣味のためか、彼の『話術』は、普通のものではなかった。
このかわいい青年と数分ぐらいインタビューができるのかと思っていた心はいつのまにか彼の珠玉のような『語録」を継続して聞きたい視聴者の心に変わっていた。
「幼いころから人前に立つのが好きで俳優になりたかったです。
『製パン王キム・タック」が終わって孤児院の子供が『パティシエ』になると言ったときに何かぎゅっとしました。ただ俳優ではなく、誰かの人生に良い影響を与える俳優になりたいと決心しました。」
『幸せを与える俳優」になりたいからだろうか?
彼は特に成長痛を体験して成長していくキャラクターに心を開く。
中国で撮影した『ハッピーヌードル』で彼は最高のシェフになるために挑戦、日本で撮影された『BRAND GUARDIANS』では、スタイリストの夢を叶えるために孤軍奮闘する韓国青年となった。
そして映画『Mr.Perfect』では失語症にかかった天才プロゴルファーを演じた。
「元々、やりたいことが多い性格です。
現実では出来ないことに情熱を燃やすことができますから、本当に幸運です。作品を選ぶ時も一つだけと考えます。
やりたい?学んでみたい?そう思えるとやるのです。」
学ぶということに限り、彼に国内、海外の差はない。
文化や言語を知らなくても、どこでも学ぶ点が多いということを彼は知っている。
「私が演技を認められる時期は今ではないと思います。
そしてその時は、アジアを包容する演技のスペクトラムが必要でしょう。
エネルギーがあふれる若いときには大変だとしても一つでも多く学びたいんです。
だから海外に行きました。」
楽しく働く中国の人々、システムが完璧な日本の人々の中で、彼は韓国をたくさん思い出した。
「ほんの少しだけ寝ながら成長のために邁進する韓国人たちがすごいと感じました。
韓流の原動力です。」これは彼自身に言える言葉でもある。
彼は誰よりも成長を求めて発展を夢見ている。
根をしっかりと下ろした木のように中心が確かな俳優になりたがっている。
真剣さと遊び心の間を行き来しながらも、彼との会話は愉快で有益だった。
ところがユン・シユンの『前進行進曲』が終わる頃、彼がこのような話をする。
「泣いて笑ってするのも結局人のため」だと。
「希望が見えなかった頃キム・ビョンウクPDが手を握ってくれてシットコム俳優で終わるかもしらないときイ・ジョンソブPDに会ったのでここまで来れた」と彼の瞳がそっと震えた。
「私はそうんなに格好良く生きてきてないし意志力もそれほど強くありません。
不安をなくすためにもっと熱心にするかもしりません。
痛みが来たときに大きく揺れないように<正しい精神>を求めているかもしれません。
しかし、誰かが私を掴んでくれたように私もそんな人になりたいです。
誰かを守ることができる人、信じて頼ることができる人になるのが人間ユン・シユンの夢です。」
俳優ユン・シユンは心臓が熱かったが、男ユン・シユンは胸が暖かかった。
そして、そのすべての心は輝く瞳に込められていた。
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