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「コラム」ヒョンビンが乗り越えた海兵隊の訓練

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前編/覚悟の入隊

男の中の男の部隊

韓国の軍隊の中で、軍務が一番厳しいと言われているのが海兵隊である。体力的にも精神的にも、限界を超えるほどの鍛錬と辛抱を強いられる。

そんなに厳しいなら「何が何でも海兵隊は避けたい」と思う若者が多いかというと、実態は逆である。韓国では海兵隊に志願する人が多いのだ。あまりに志願者が多いので、希望通り海兵隊に入れない人が続出するくらいだ。

なぜ、韓国の若者は海兵隊を目指すのか。

それは、あえて厳しい軍務に就いて自分の限界を試そうとする若者が多いからに他ならない。

しかも、海兵隊は韓国で「男の中の男の部隊」と言われていて、海兵隊の軍務をやり遂げると社会に戻った後でも一目置かれる存在になる。つまり、同じ軍隊でも、経験することで箔が付くのが海兵隊なのである。

ヒョンビンは俳優として実績をあげながら、20代の終わりに海兵隊に志願した。これは特筆すべきことだ。なぜならば、20歳前後の隊員が多い中に10歳くらい年上のヒョンビンが入っていくのは体力的に相当きつい。しかも、彼は一番年上になってしまうので精神的にも負担が大きいはずだ。

彼は言った。

「海兵隊で落伍したとしても、後悔はしたくないのです。やらないで後悔するよりは、やって後悔したほうがまだましじゃないですか」

このように決意したヒョンビン。海兵隊の新兵訓練の入所式で、ヒョンビンが700人以上の同期の代表として宣誓を行なっている。

それは、年長だからという意味もあったと思う。名誉なことではあるが、10歳近く年下の同期の中に入っていったヒョンビンには並々ならぬ決意があったと言える。

厳しさが増す応用訓練

 

実際に海兵隊の軍務は大変厳しいが、それは新兵訓練においても際立っている。陸軍の新兵訓練は5週間だが、海兵隊は7週間にわたって行なわれる。それでは、その新兵訓練がどういう風に行なわれるかを具体的に見てみよう。

海兵隊に入隊する人は、まず浦項(ポハン)にある新兵訓練所に入所する。

それからは、細かい身体検査を受けてから支給品を受け取り、軍人としての精神を叩きこまれて、制式訓練(軍人としての敬礼や歩行を身につけるための訓練)を徹底的に受ける。

そこまでは、陸軍でも海軍でも軍人の基礎ということで同じなのだが、海兵隊の場合は応用訓練になってから厳しさが如実にあらわれる。

海兵隊で専門的な訓練というと、まずは水陸両用車訓練である。

海兵隊の任務は、海から上陸して敵地を奪還することだ。当然ながら敵は完全な防衛態勢を敷いて海兵隊を迎え撃つので、どんな上陸作戦も多大な犠牲を強いられる。それだけ、作戦として非常に難しい局面が多いのだ。

よほど優れた軍隊でないと作戦は成功しない。そこに海兵隊の厳しさがある。

海兵隊員は素早く水陸両用車に搭乗し、船を海岸に向けて進め、陸地に到達した瞬間に各隊員が上陸しなければならない。当然ながら敵は待ち受けているので、雨あられのように銃弾を受ける。そこが、生死をわける一番重要な局面であり、生き残るために敵の銃弾をかいくぐり、上陸したらすぐ前に向かって突撃しなければならない。

このとき、砂浜にからだを伏せたのちに立ち上がって前進する、という一連の動作を繰り返すことが不可欠だ。それは体力を大変消耗する訓練であり、海兵隊の新兵を最初に待ち受ける最大の関門となる。

それと同時に行なわれるのがゴムボート訓練である。海岸の地形によって、水陸両用車が上陸不可能な場所がかなり多い。その際に役立つのがゴムボートだが、波の荒い海で操作するのは大変難しいので、それを使った上陸訓練も頻繁に行なわれる。

ゴムボートの重量は100キログラムを超えるが、それを訓練兵で持ち上げたりする訓練も欠かせない。ゴムボートは自分を守るための重要な道具であり、それを自在に扱えないと自分の身に危険が及ぶため、その訓練を徹底的に行なう。

 

http://korepo.com/archives/199184

 

中編/深夜の丸太訓練

大きな壁が立ちはだかる

射撃訓練は陸軍と同様に軍人の基本となる軍務で、それを徹底的に行なうのは言うまでもない。その他に海兵隊ならではの訓練として、パラシュート訓練と降下訓練がある。

パラシュート訓練は、地上7階に相当する鉄塔の上からロープを伝わる形で降下する訓練で、実際にパラシュートで降りることを想定したシミュレーションを何度も行なう。

また、降下訓練というのは、岩壁の上から何十メートルも下の地面に降りることを想定し、ロープ1本を支えにして岩壁を降りていく訓練である。90度の絶壁を降りることも想定されているので、自分の両足で踏ん張りながらロープを使って降りた後は、体力を極限まで酷使した状態になる。

体力と言えば、訓練を通して行なわれるのが丸太体操である。それは、10人くらいで太い丸太を持ち上げて、整列したまま何度も屈伸運動を繰り返す訓練で、厳しい状況を想定して雨の中や深夜に行なわれる。

本当に何度も屈伸を繰り返すので、丸太の重みが肩に食い込んだり、なおかつ極限状態になるまで体力を消耗する。

たとえば、雨が降っていても上半身裸でやらなければならない。これは、体力強化とともに精神を鍛える訓練も兼ねている。そのため、雨の中とか深夜など状況が一番厳しいときに行なって、体力と精神の鍛錬につなげようというのだ。

このように、丸太体操は訓練生にとって乗り越えなければいけない大きな壁になっている。ヒョンビンも必死になって壁を越えようとした。

脱落していく人もいる

 

さらに厳しい訓練が続く。

今度はロープ渡り訓練である。それは、3メートルくらいの高さに吊った50メートルくらいのロープを腹這いになって進んだり、仰向けになって両手の力だけで渡っていく訓練だ。

もちろん、安全ベルトを着けているし、下には落下防止用のネットが張ってあるので命を失うことはない。ただし、そのロープを渡る辛さは、海兵隊の訓練生が恐れおののくほどなのだ。

ヒョンビンも「本当に辛い訓練でした」と素直に吐露している。

そういった訓練を継続して行なうが、さらに訓練時間を2倍にしたり、睡眠と食事の時間を半分にするという特別訓練期間も設定されている。そのときは、睡眠不足と苛酷な体力鍛練の両方に耐えなければならない。

本当に自分との戦いになるが、怪我人も続出する。しかし、その怪我も克服しなければいけないのである。

足首をねん挫したとか肩を痛めたとか腰痛が酷いとか、まさに満身創痍であり、身体が無事な人は1人もいない。それでも、訓練をしなければならないところに海兵隊の辛さがある。

脱落していく人もいる。ただ、海兵隊に志願してくるのは大体20歳前後の人が多く、一番体力がある時期なので、そういう意味では韓国中の体力自慢が海兵隊に集まってくると言っても過言ではない。

「他のみんなは凄い体力を持っているので、体力面では不安が大きいですね」

こう言いながら、ヒョンビンも本当に頑張った。

 

http://korepo.com/archives/199314

 

後編/自分の限界に挑む

ようやく赤い名札に!

数々の厳しい訓練を経たうえで、最後に20キログラムの装備を持って20キロメートルを早足で歩く行軍を行ない、海兵隊の訓練がすべて終わる。

それまでの訓練生は黄色い名札を軍服につけているが、すべての訓練が終了した後は赤い名札になる。その赤い名札の授与式によって、正式に海兵隊の隊員として認められるのだ。

人は自分の人生において、限界以上に精神と体力を鍛える時期がどれほどあるだろうか。確かに、スポーツ選手が頂点を目指して体力と精神を強化することはよくあるが、それは自分の「一流選手になりたい」という目標に向けて取り組んでいることであって、あくまでも主体は自分の目標達成である。

しかし、軍隊はそうではない。あくまでも国民を守るというのが一番の優先事項であり、そのための歯車にならざるを得ないのが軍人だ。

そんな中で、自分がどこまで気持ちをしっかり持って苛酷な訓練に取り組んでいけるのか。

スポーツの一流選手とは違った意味で、厳しい訓練に取り組むための自分の動機づけが必要であり、国民を守るためにがんばることが軍隊における訓練の本質になっている。

 

海兵隊で何を得たのか

海兵隊の訓練が厳しいのは、志願兵だけで構成されていることが大きな理由になっている。みんなが自ら望んで海兵隊に来ているのだ。しかも、訓練が一番厳しいことで有名なのに、それでも海兵隊に来ようとしている。

そういう志を持った人たちが集まっているという意味で言うと、軍隊の中でも海兵隊は訓練に対する取り組みが半端ではない。

そういう別格なものに挑んでみようという人たちが確実にいる。その人たちには、「訓練が厳しいほど自分には乗り越えていかなければならないものがある」という強い意志が備わる。

兵役のない世界からすれば想像しにくいことだが、人は生まれた国で育っていく中で、信念として持たざるを得ないものもある。「海兵隊に志願する」というのもその一つと言えるだろう。

海兵隊で兵役を全うしたヒョンビン。彼は海兵隊で何を得たのか。

「自分の限界に挑んでみたくて海兵隊に志願したのです。身体的にも精神的にも、新しい作品に入る度に気持ちを込めて演技してきましたが、軍隊生活で生じる限界はそれともまた別のものじゃないですか。30代で俳優に戻る前に、今の時点で自分を一度見つめなおし、今後の将来に向けてじっくり考えてみたかったのです」

「厳しい訓練が続き、もう耐えられないと観念した瞬間に周囲を見ると、他の人たちは同じ状況で耐えているじゃないですか。それで、私も耐えることができました。もし、私がここで倒れてしまったら、同じように倒れてしまう人も出てくるだろう。それではいけないから、必死に耐えたんです」

本当に厳しい訓練を乗り越えたことで、ヒョンビンは一回りも大きな男になった。海兵隊での経験は、今後の俳優人生にきっと生きてくるだろう。

 

http://korepo.com/archives/199441


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